日本に伝わる化け猫騒動とは? 4つの化け猫騒動と真相について解説!

みなさん、こんにちは。千年鯨です。

みなさんは猫好きですか?

私は以前、猫ちゃんに関する記事を書くほど猫ちゃんが好きなのですが、日本には化け猫騒動という怖い話があります。

私は少しだけ聞いたことがあるのですが、どんな話なのかまったく知りません。

どんな話があるのか、調べてみました。

猫ちゃんの怖い話 日本三大化け猫騒動とは?

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猫の怖い話、怪談といえば化け猫騒動が思い浮かびました。

化け猫騒動は一度は聞いたことがあったのですが、詳しいことはまったく知らなかったですね。

これからどこで化け猫騒動が起きたのか、調べてみました。

日本の化け猫騒動、日本三大怪猫伝とは?

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日本三大化け猫騒動もしくは日本三大怪猫伝は江戸時代から歌舞伎や浮世絵などで語られ続けました。

どんな化け猫騒動が起きたのか調べてみたところ

・鍋島

・有馬

・阿波

・岡崎

の4つが出てきました。

三大というわりには4つの化け猫騒動が出るとは驚きですね。

これからそれぞれの騒動についてご紹介します。

鍋島の化け猫騒動とは?

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鍋島の化け猫騒動は以下の通りの騒動です。

場所肥前佐賀藩(現在の佐賀県)
時代1607年(慶長12年ごろ)

鍋島の化け猫騒動を簡単に説明すると

1.肥前国佐賀藩の2代目である鍋島光茂は盲目の青年、龍造寺又七郎と囲碁を打っていたが連敗されたので怒って斬○してしまった

2.龍造寺又七郎の母は息子を失った悲しみに暮れながら、飼い猫に怒りや憎しみを語った後自○

3.母親の血をなめた猫は化け猫となり、城内に忍び込み光茂の愛妾お豊の方を食い○した後にお豊の方に変身。

4.忠臣千布本右衛門はお豊の方が化け猫だと見破って退治して、鍋島家を守った

とのことです。

鍋島の化け猫騒動の真相は鍋島家と龍造寺家のお家騒動

鍋島の化け猫騒動はとても恐ろしい怪談なのですが、調べてみるとこの怪談は鍋島家と龍造寺家のお家騒動から生まれて歌舞伎化されたものということがわかりました。

鍋島家と龍造寺家のお家騒動は以下の通りです。

1.元々肥前佐賀藩は龍造寺家が政権を担っていましたが、戦国時代に龍造寺隆信が戦死・跡継ぎの政家が病弱と不安定な状態だった

2.その状況を見た豊臣秀吉と徳川家康は龍造寺家から鍋島家へと政権を交代させた

3.鍋島直茂が政権を担うことになったとき、政家の子龍造寺高房が自○したことによりお家断絶

4.高房の弟と嫡男が政権を元に戻すよう訴えたが御家再興は果たせなかった

このような下剋上というのは全国では珍しいことだそうです。

鍋島の化け猫騒動の後日談 秀林寺の猫塚

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さて、鍋島の化け猫騒動では化け猫が退治されました。

その猫ちゃんはどうなったのかというと、伝説では丁重に葬られたとのことです。

この猫ちゃんは退治されたのですが猫ちゃんの呪いは続いており、退治した家臣には跡継ぎが生まれなくなったのです。

そのことから化け猫を埋めた秀林寺に猫塚を建てて、龍造寺家と猫ちゃんの霊を慰めました。

化け猫騒動は創作でしたが、お墓ができるとはすごいことですね。

有馬の化け猫騒動とは?

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有馬の化け猫騒動は以下の通りの騒動です。

場所筑後国久留米藩(福岡県久留米市)の江戸上屋敷(東京都三田)
時代八代当主・有馬頼貴(1746~1812年)

簡単に説明すると、

1.当時の藩主の正室に仕えていたおたきと女中はある時、宴の最中に子猫を追いかけた犬を退治した

2.おたきの動きに感心した頼貴は褒美を与えることにし、おたきは子猫の命を助けることを願う

3.おたきはその後側室に迎えられたが、女中たちにいじめられてしまい自〇した

4.おたきに使えていた女中がリーダー格の老女に復習しようとした結果、化け猫が現れて老女が〇された

この化け猫の正体はおたきに可愛がられた猫であり、老女が〇された後他の側室たちも〇されたそうです。

最終的には化け猫が退治されて、騒動が終わりました。

有馬の化け猫騒動の猫塚は東京の三田にある

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有馬の化け猫騒動の現場である旧久留米藩の江戸上屋敷は以前紹介した東京の港区の芝公園の南側にあります。

当時は鍋島藩の他にも大名の屋敷がたくさんあったそうです。

さて、この有馬の化け猫騒動の猫は丁重に葬られました。

猫の墓は猫塚と呼ばれ、東京都港区の赤羽小学校にあります。

小学校の中にあるため、見学する際は事前に連絡が必要だと思われます。

阿波の化け猫騒動とは

サムネ 
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続いて紹介する阿波の化け猫騒動は以下の通りの騒動です。

どんな騒動だったのか簡単に説明すると、

1.加茂村の庄屋である惣兵衛はある年、村が不作で困っていたので村人たちを助けるために野上三左衛門という富豪から借金する

2.病気になった惣兵衛と妻お松の元に野上三左衛門が訪問して返済を迫られたため、約束通り金を返した

3.しかしながら返済の証拠である証文を作ってなかったことから野上三左衛門が悪用して、惣兵衛やお松を誹謗中傷して担保としていた土地を取り上げた

4.失意のまま惣兵衛は病死、お松は野上三左衛門に抗議するが彼のせいで奉行所から罪人と認定されてしまう

5.子供がいなかったお松は可愛がっていた三毛猫に惣兵衛の無念と藩主に直訴すると決意を語って実行したが、その行動は〇罪そのものであったためお松と三毛猫は〇刑されてしまった

お松と三毛猫の死後、野上三左衛門と〇罪を告げた奉行の周りに怖いことが起きたとのことです。

勝負運の神となった化け猫 お松大権現

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悲劇を経験した阿波の化け猫は現在神様としてまつられています

その場所はお松大権現、猫ちゃんが神様ということで境内にはたくさんの招き猫ちゃんがいるそうです。

実際に現地に訪れてみたいですね。

ちなみに、野上三左衛門が惣兵衛たちから奪った土地はあらゆる怪異現象が起こるいわくつきなところになってしまったそうです。

そのような経緯から土地は神社や氏子さんたちが管轄しています。

岡崎の化け猫う騒動とは?

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岡崎の化け猫騒動はこれまでと違う特徴があります。

今までご紹介した化け猫騒動は史実に基づいて作られたものですが、岡崎の化け猫騒動は最初から創作なのです

岡崎の化け猫騒動は歌舞伎や浮世絵で有名になりました。

「独道中五十三駅」とはどんな話かというと、江戸時代の交通網であった東海道の宿場町を舞台にあらゆる出来事が起きたという物語です。

岡崎の化け猫が描かれるのは第4幕であり内容は以下の通りです。

簡単に説明すると

1.主人公お袖は母の薬代を稼ぐために身売りして行方不明になった姉のお松を、旦那や幼子と共に捜索していた

2.宿場に難儀していたお袖たちは昔馴染みのおくらと再会し、古寺に移動する

3.古寺でお袖らは死んだはずの母親に再開するが、実は化け猫。母親の正体を偶然目撃したおくらは〇されてしまう

4.一方お袖と旦那の目の前には死んだお松が現れる。実はお松はお袖の旦那に恋をしていたが、お袖から呪いをかけられてしまい、ひどい目にあった

5.真実を知った旦那はお袖に離縁を言い渡し、お袖はその場で絶〇。そのあと、化け猫がお袖と子を食らった

その後もいろいろと不思議な出来事が起こったとのことです。

お神輿になった化け猫

歌舞伎がきっかけで有名になった岡崎の化け猫騒動ですが、現在でも市民になじみあるとのことです。

毎年8月に行われる岡崎城下家康公夏まつりや12月に行われる家康公生誕祭では化け猫のお神輿担がれているそうです。

また、町おこしとして化け猫の石像が設置されているとのことなのでいつか見てみたいですね。

まとめ 化け猫騒動には愛と憎しみがこめられている

日本に伝わる化け猫騒動について調べてみると、義理と人情、愛と憎しみを感じられました。

元をたどるとお家騒動だったり、実は創作物だったりしたことがわかって面白かったですね。

阿波の化け猫騒動の舞台となった場所は神社となっているとのことなので実際に参拝してみたいと思いました。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

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